ヲタクの歴史と戦後ニッポン

まあ多分どっかの書籍で延々語られていることのような気がしますが、昭和30年代がヲタクの第一世代なのって、戦後ニッポンなかんじがとてもした。
つまり昭和30年代生まれは、日本が豊かになって、戦時中に抑圧されていた(と思われる)子供用娯楽作品をちゃんと見れた初めての世代なんだね。24年組のマンガ家先生たちの漫画にものすごい意志を感じるのは、戦後生まれの女性が、この日本という国で初めて描くことができた、女性のための女性性だったからなんだね。男性に押し付けられた価値観ではなく、女が自分で考えた価値観というか。そしてJUNEも女性が愛好する少年愛のために創刊された雑誌で、ものすごくものすごく意義があることだった。
あとid:nigoさんが書いていた

 あとこの前の前のMOKラジオの項で「萩尾望都サブカル」という言葉に過剰反応してしまったのは、24年組は女子文化が育ててきたもので女子ヲタが愛好してきたもののシンボル的存在に思っているからのようです。11人いる! サブカル竹宮恵子のSF分は消化できてもJUNE分はもてあますんじゃないの、とか。

ああもう本当にそうだよ。24年組の漫画はいまどきのサブカルのための漫画なんかじゃない。漫画が好きなヲタ成分を持った女の子たちのために、先生たちはずっとがんばってこられたのだ! そんなわけで私はトーマの心臓を読み返す旅に出ます(うそ)。