SMAPのコンサートに行ってきました。

 コンサート前の9/8にtwitterサイゾーウーマンの人がMUSIC CLAMPの中居と森の最後のトークの書きおこしを貼っていて(http://www.fujitv.co.jp/TKMC/VOL30/moritalk.html)迂闊にもこれを読んじゃったんでした。

中居「じゃあ、SMAPになんか―――今後のSMAPになんかメッセージを贈るとしたら?」
森「そうだね……ずっと一番でいて欲しいね。絶対に。」

 このMUSIC CLAMPトークは森がSMAPにかけた呪いです。
 ここ10年くらいの中居はあんまりコンサートが楽しそうじゃなかった。SMAPが楽しそうじゃなかった。最後に中居がまじめにコンサートをやったのを見たのは、たぶん2001年のコンサート。途中で吾郎さんの逮捕があって、そりゃもう一致団結するしかなかったあのコンサート以来、中居のSMAPに対する情熱はどんどん薄れていっていたように見えた。コンサートが終わると文句をずっと言っているしかない状態のファンというのもなかなかきついしつらいよね。一方で、SMAPのコンサートは結構楽しかった。他のメンバーはがんばってたからね。そりゃもう東スポに「中居孤立! 解散危機!」(http://blog.livedoor.jp/kairi331/archives/55386295.html)とか書かれてファンとしては今さらのようにニヤニヤするレベルで中居はSMAPが楽しそうじゃなかった。
 そもそも中居が「海の底の石に生まれ変わりたい……」とか言っちゃうレベルのちょっとアレな人なのをわかってファンやってるんですけどね。だから岡村さんとも中居さんは割と仲良しなんですよ。おっと話がずれた。
 さて2010年。コンサートのタイトルは「We are SMAP!」。ああ、そういうベタラインで来ちゃった? というかんじで、もはや大して期待もしてないわけですよ。惰性のようなファンになっちゃってる。アルバムを買うのさえも呪いみたいだなあ、とそう思いながら、それでも購入したからには1回聴かなくちゃーと思って聴いてもやっぱりピンと来ない上にすげえ嫌いな曲まで発見。私が特定の曲を嫌いってすごくめずらしいんだけどね。そんなわけで、1回しか聴かないまま、レポも見ないまま、コンサートに突入したのでした。
 ただその直前、この10年以上一緒にライブを見に行っているスマ友から「今年”は”すげー楽しいよ!」とは聞いてたんですけどね。
 さて私の初日兼東京初日の9/15。大して盛り上がることもなく、(だって期待して裏切られるのはいやだよねー)、2階席からぼんやりと会場を見下ろしていたのでした。開演前の感想は「本当にここでPerfumeライブやんの……?」だったくらいなもので。
 そして時間通りに開演。「うわー、ちゃんと中居が踊ってる!!!」というのが一番初めの感想でした。いやほんと、あんまり普段ちゃんと踊ってないのよ、中居……。見ているうちに徐々に私の期待感も高まっていって、少しだけ楽しめるかも、なんて思い始めて途中、小休止のMC。そのMCは通常と異なり、コンサート動員1000万人突破のセレモニー映像が流れる特別なものでした。
 そこで流れたのはデビュー当時からのライブ映像たくさん。映像の中にちゃんと森もいた。んでもってその画像をぼんやりと黙ったまま眺める中居にちょっとだけ「うわー」って思って、さらにセレモニー画像の半分くらいを生で見ている自分がいたことにもびっくりして、歴史を感じて、木村が「ほんといろいろいろいろあったよな」と言えば慎吾が「4人だったり6人だったりしたよね」と答え、吾郎が「俺いなかったときあったね」とかいい、剛も謝り始め、そんな流れにしんみりしたり、苦笑したり。笑い話になってほんとよかった。中居は黙ったまんまだったけど、映像を見てた中居の横顔で私は結構満足しちゃってました。ファンの贔屓目だけど!
 このへんからどんどんテンションあがっていって、そして毎年しょーもなかった中居ソロも、今年はまあまあ見れるレベルというかちゃんと踊ってた。この10年間ちゃんと踊らなかったのはなんだったの!? と突っ込みいれるレベル。そんでもって中居がなんだか楽しそうだった。メンバーとちゃんとそれなりに中居にしてはじゃれてた。それがなんだかうれしかったんだよね。中居正広のことが好きというよりは、SMAP中居正広が好きな私としては。
 んで終わったときには「すげー楽しいじゃん! カッコいいじゃん! なんだよSMAP!」ってなってたのも自分でうれしかった。
 嵐の方がかっこいいしキラキラしてるし、韓流系の男の子たちもつやつやしてるし、あとダンスだってうまいし歌だってうまいし、SMAPはおっさんだし。でもSMAPさんがカッコよかったのですよ。帰宅して、興奮しすぎてそのまま眠れなくなったりするほどに楽しかった。
 その翌日9/16は東京ゲームショウに行って帰宅して、ちょっと寝て、深夜にネットチェックしたら、ものすごいレポがあがってた。
 森が、来てたんだってさ。
 もうどうしていいんだかわかんなくなっちゃった。1000万人突破よりもなによりも、そのことの方が、そしてそれをMCで話したということの方が、全然うれしくて、衝撃で、むしろ未来を感じさせる出来事で、それが奴ららしいと、本当に泣きそうになった。
 そしてオーラス、9/19。席はバックステージ正面10列目。ほんの一瞬だけだけど、久々の至近距離。中居はSMAPが楽しそうだった。中居がSMAPを楽しそうにしてくれていてよかった。当然他のメンバーもSMAPが楽しそうだった。もちろんいろいろとつっこみたいことはあるけれど、それでも楽しそうだった。
 もしかすると、森がコンサートに来たことによって、森がかけた呪いは消えて、彼らは解放されたのかもしれない、とそう思う。「ナンバー1じゃなくてオンリー1」と歌った、あるいは「We're No.1」と歌った彼らからその呪いは消えた。1番はしんどい。1番を楽しめるほどみんな強くない。SMAPはもうたぶん時代遅れで、過去のグループで、今この瞬間日本でナンバー1のアイドルグループじゃないのかもしれない。でも、確実にオンリー1のアイドルグループなんじゃないかとそう思う。
 あの頃、私たちは季節の便りのようにやってくる「解散説」に怯えていた。でも森は呪いをかけた。あの日、泣きじゃくった中居はその呪いに縛られていた。呪いはある意味で思考停止だ。だって呪いさえあれば、そして呪いが成就されたままなら、呪いについて考えなくていいから。中居は思考停止をしたまま、SMAPでい続けた。つまらなそうな顔をして、その中央に立ち続けた。その呪いから中居が解放されたんだとしたら、こんなにうれしいことはない。
 そんなことを思ったコンサートでした。
 次のツアーまでにお金ためなきゃw